「ともかく」「とにかく」「とかく」の違いは?意味や使い分け方と例文!

「ともかく」「とにかく」「とかく」の違い

「ともかく」「とにかく」「とかく」。この3つの言葉、似ているけど使い方に迷ったことはありませんか?

どれも日常会話でよく耳にするものですが、実はそれぞれに微妙な違いがあるんです。

どれを使えばいいのか、いつも悩んでしまう…。

そんな風に感じたことがある人も多いはずです。

でも安心してください!

この記事では、この3つの言葉の意味や使い分け方を、例文を交えてわかりやすく解説します。

これを読めば、もう迷うことはありませんよ。

目次

「ともかく」「とにかく」「とかく」の意味

「ともかく」とは?

「ともかく」という言葉は、ある特定の状況や事実を一旦脇に置いて、他の要素や話題に注目したいときに使われます。

「何はともあれ」と同じような使い方がされることも多いです。

例えば、「値段はともかく、このデザインが気に入った」といった場合、値段は重要ではなく、デザインが魅力的であることに焦点を当てています。

この言葉は、何かを優先したり、重要視するというニュアンスを持っているので、他の選択肢や条件を一旦無視して話を進めたい時に便利です。

例文

  • 明日の会議の準備が必要だけど、ともかく今日は休みましょう。
  • 新しい仕事のことはともかく、まずは体調を整えることが大事です。
  • 彼の意見はともかく、全体としての方針を決めないといけません。

「ともかく」は、優先順位を切り替えたい時に便利な表現ですね。

「とにかく」とは?

「とにかく」は、強調して何かを進めたいときや、何があってもその方向に進むべきだという時に使われる表現です。

「ともかく」よりも強い意思や焦りを含んでいる場合が多いです。

例えば、「とにかくやってみよう」と言えば、詳細な計画や悩みを脇に置いて、とりあえず行動を起こすことが重要だと伝えています。

「とにかく」の特徴は、具体的な解決策や目的を追求しながらも、状況に関わらず行動に移すことを求めることです。

そのため、焦点が「行動」や「実行」にあるときにぴったりの言葉です。

例文

  • とにかく頑張ってみてください。結果は後からついてきますよ。
  • 難しい問題ですが、とにかくやってみるしかありません。
  • 雨が降るかもしれないけど、とにかく出発しましょう。

「とにかく」は、何よりもその行動に移ることを強調する時に使う、力強い表現です。

「とかく」とは?

「とかく」は、少し古風な響きがありますが、使う場面に応じて非常に柔軟な意味を持ちます。

主に、「あれやこれやといった具合に」という意味合いで、物事が自然にそうなってしまうことを表すときに使われます。

例えば、「とかく人は忘れがちだ」と言うと、「人はあれやこれやで忘れることが多い」という意味になります。

また、物事が自然に進む方向について話すときに、無意識のうちにそうなることを示す表現として使われることもあります。

このように「とかく」は、現状をぼんやりと描写するための言葉と言えます。

例文

  • とかく人間は、目の前のことに夢中になって全体を見失いがちです。
  • 冬になるととかく体調を崩しやすいものです。
  • とかく噂は誇張されやすいものだ。

「とかく」は、物事の傾向や一般的な性質を表現するのに適した言葉です。

「ともかく」「とにかく」「とかく」は、それぞれ似たような場面で使われることがありますが、そのニュアンスには明確な違いがあります。

  • 「ともかく」は優先順位を変える時
  • 「とにかく」は意志を強調する時
  • 「とかく」は一般的な傾向や性質を述べる時

に使われます。

場面に応じて、適切な言葉を選んで使うと、より豊かな表現ができますよ。

普段何気なく使っている日本語ですが、ちょっと意識するだけでぐっと印象が変わるかもしれません。

ぜひ、この3つの言葉の使い方を試してみてくださいね!

「ともかく」「とにかく」「とかく」の違い

「ともかく」「とにかく」「とかく」という言葉の違いをわかりやすく、シンプルに解説しますね!

ニュアンスの違い

まずはそれぞれのニュアンスを見てみましょう。

ともかく

「ともかく」は、「他のことは置いておいて、まずこれを優先する」という意味があります。例えば「ともかく行ってみよう」というのは、「いろいろあるけど、とりあえず行こう」という感じですね。

とにかく

「とにかく」は、「何があっても」「どんなことがあっても」というような強調のニュアンスです。「とにかくやってみる」というと、「何でもいいから、まずやってみよう」といった感じで、少し押しが強い感じがあります。

とかく

「とかく」は、「世間一般的に見れば」「どうもそういう傾向がある」という意味で使われます。「とかく人は批判しがちだ」のように使うと、「世の中の人はどうしても批判的になることが多い」というニュアンスになります。

文中での位置の違い

次に、文中での位置の違いについてです。

ともかく

「ともかく」は、文頭や文中で使われることが多いです。「ともかく、始めましょう」といったように、話を進める前置きとして使うことが多いです。

とにかく

「とにかく」も同様に文頭で使われることが多いですが、文中で強調することも可能です。「とにかく、これをやってみよう」とか「それが難しいとしても、とにかく頑張ろう」というように、どちらでも使えます。

とかく

「とかく」は、少しフォーマルな印象があるため、文中での使用が多いです。例えば「とかくこの時期は忙しくなりがちです」のように、文章の流れの中で自然に使われます。

フォーマル度の違い

最後に、フォーマル度の違いを見ていきましょう。

ともかく

「ともかく」は、カジュアルな日常会話でも使いやすい言葉です。「ともかく、これを試してみようよ!」といった形で、友達との会話でもよく出てきます。

とにかく

「とにかく」もカジュアルな場面でよく使いますが、少し力強い表現なので、ビジネスシーンでも使われることがあります。「とにかく、結果を出しましょう」といった使い方が例ですね。

とかく

「とかく」は、他の2つに比べてややフォーマルな表現です。普段の会話で使うことは少ないですが、書き言葉やビジネスの場面ではよく見かけます。「とかく、世の中は変化し続けるものです」のように、少し格式のある感じを与える言葉です。

「ともかく」「とにかく」「とかく」の違い、少しクリアになったでしょうか?

まとめると、「ともかく」は何かを優先したいとき、「とにかく」は強調したいとき、「とかく」は少しフォーマルな状況で世間一般について述べたいときに使う、と覚えておけば便利です。

普段の会話や文章を書くときに、これらの言葉をうまく使い分けてみてくださいね!

「ともかく」「とにかく」「とかく」の使い分け方

「ともかく」「とにかく」「とかく」の言葉の使い分け方についてわかりやすく解説します。

状況別の使い分け

まずは、それぞれの言葉がどういう状況で使われるのかを見ていきましょう。

ともかく

「ともかく」は、何かをとりあえず置いておいて、他のことに注目する時に使います。

「それはともかく」とよく言いますが、ある話題を一旦脇に置く感覚です。

例文:

  • この資料は、ともかく会議の時間に間に合わなければなりません。
  • 結果はともかく、まずは挑戦してみましょう。
  • 見た目はともかく、味はすごく美味しかったです。

とにかく

「とにかく」は、どんな事情があろうとも、何よりも先にそれをやる、という強い意志を表す時に使います。

「とにかくやってみる」「とにかく急いで」という表現がよくあります。

例文:

  • とにかく急いで!もう電車が来ちゃうよ。
  • とにかく明日までにこの仕事を終わらせないといけません。
  • 彼はとにかく一度試してみるべきだと思います。

とかく

「とかく」は、物事が何かとそうなりがちである、という意味で使われます。

少し古風な言い方ですが、今でもビジネス文書やフォーマルな場面で使われることがあります。

例文:

  • 年末はとかく忙しいものです。
  • 人はとかく噂話に興味を持ちがちです。
  • 彼はとかく慎重すぎると言われます。

ビジネス文書での使い方

ビジネス文書では、適切な言葉選びが重要です。

例えば、「ともかく」を使うことで話題の焦点を切り替えたり、「とにかく」を使って強い意志を伝えたり、「とかく」を用いて一般的な傾向や現象を指摘することができます。

ともかく

例えば、進行中のプロジェクトに関する議論を一旦止めて、他の重要事項に移る時に「ともかく」を使います。

例文:

  • 「詳細な仕様はともかく、まずはクライアントのニーズを確認する必要があります。」

とにかく

緊急性や優先度の高い業務に取り組む際に有効です。

例文:

  • 「とにかく、今週中にこのプレゼン資料を完成させることが最優先です。」

とかく

一般的な現象や状況に対する意見を述べる際に使えます。

例文:

  • 「とかく、年末には予算調整が厳しくなる傾向にありますので、早めの対応が必要です。」

口語と文語での使い方

最後に、口語と文語での使い方です。普段の会話では「ともかく」「とにかく」が頻繁に使われ、「とかく」は少しフォーマルな印象を持ちます。

口語での使い方

「ともかく」や「とにかく」は日常会話でよく耳にする言葉です。

自然な会話の中で、特に強調したい部分に使うと効果的です。

例文:

  • 「それはともかく、今日の晩ご飯は何にする?」
  • 「とにかく、今は寝る時間だよ。」

文語での使い方

文語では、「とかく」が少しフォーマルな場面で使われることが多いです。

ビジネスやフォーマルな手紙の中で使われると、少し硬い印象を与えます。

例文:

  • 「とかく、会議は長引きがちですが、今回は時間通りに終了させましょう。」

誤用しやすいケースと注意点

これらの言葉の誤用は、特に「とにかく」と「ともかく」の混同がよく見られます。

例えば、「とにかく」は強調の意味が強いので、「とにかく見た目は良くないけど…」というと、強調する対象が不明瞭になりやすいです。

こんな時には、「ともかく」を使う方が適切です。

「見た目はともかく、まずは食べてみて!」の方が自然に感じますね。

また、「とかく」は少し古風な表現なので、使う場面を選ぶことが大事です。

日常会話で使うと堅苦しい印象を与えてしまうことがありますから、文章やフォーマルな場面で使うように心がけると良いでしょう。

「ともかく」「とにかく」「とかく」、それぞれには微妙なニュアンスの違いがありますが、その違いを理解すれば、適切に使い分けることができるようになります。

  • 「ともかく」は、「他のことは一旦置いておいて」という意味で、焦点を絞りたい時に使う。
  • 「とにかく」は、「とにかくそれを優先!」と強調したい時に使う。
  • 「とかく」は、「世の中の傾向として…」という意味で、少し堅めの文章に向いています。

これらの言葉を上手に使い分けることで、会話や文章にメリハリが生まれ、より的確に自分の意図を伝えられるようになります。

ぜひ、日常でも意識して使ってみてくださいね!

「ともかく」「とにかく」「とかく」の類義語と対義語は?

以下に「ともかく」「とにかく」「とかく」の意味と、それぞれの類義語・対義語をまとめます。

1. ともかく

類義語:

  • いずれにせよ(どちらにしても結論が同じであること)
  • とにかく(他のことは気にせずに進める)
  • 何はともあれ(どんなことよりもまず第一に)
  • 兎にも角にも(細かいことを除いて)

対義語:

  • 問題にする(問題として捉え、関心を持つ)
  • こだわる(細かいことや特定の点に重点を置く)

2. とにかく

類義語:

  • ともかく(他のことは気にせずに)
  • 何しろ(何にしても、どんなことがあっても)
  • 兎にも角にも(細かいことは置いておいて、という意味で使用)
  • どうしても(どのような事情があっても)

対義語:

  • こだわる(特定の事柄に拘ること)
  • 気にする(他のことを無視せずに注意を払うこと)

3. とかく

類義語:

  • あれこれ(いろいろなこと、さまざま)
  • 何かと(何らかの理由で頻繁に起こること)
  • どうも(なんとなく、しばしば)

対義語:

  • はっきり(物事が明瞭であること)
  • 明確に(意味や意図が明らかなこと)

これらの言葉は、日常のさまざまな場面で使われ、特に状況や他の要素を一時的に無視して話を進めたいときに役立ちます。

それぞれの意味の違いを理解して使い分けると、より自然な日本語表現が可能になります。

まとめ

「ともかく」「とにかく」「とかく」の違いは、使うシーンによって変わってきます。

「ともかく」は「他のことは置いておいて」と焦点を絞るときに便利です。

「とにかく」は「とりあえずやってみよう」と強調したいときに使えます。

「とかく」は少しフォーマルで「世の中の傾向」を表すときにぴったりです。

日常会話や文章で、これらの言葉をうまく使い分けると、より的確に気持ちを伝えられますよ。

ぜひ活用してみてくださいね!

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